前回に続き出版不況の話です。
出版不況と自費出版の関係
しかし、不況にもかかわらず、本は出版され続けています。
本の数が減っているわけではないんです。
なぜか?
非常に厳しい話なんですが、構造的にはすでに壊れかけているかもしれません・・・。
本が売れない
⇒ 売れないなら数で勝負!
⇒ とにかくいろんな本を出そう!
⇒ 数は多いけど良本が少ないから売れない
⇒ また出版しなきゃ・・・
こんな感じです・・・。
ですので、大手は商業出版のネタを
常に探しています。
見方を変えれば、出版はしやすい状況です。
だって、ヒットしそうであれば、出版社から積極的に働きかけてくるわけですから。
でも、出版しても売れないです・・・。
出版不況ですし、そもそも無名の人の本がそう簡単に売れるわけないです。
そこそこ名の売れている人(芸能人、スポーツ選手、大学教授、弁護士など)
なら別です。
切り口次第でヒットを生むことはできるでしょう。
(スポーツ選手のダイエット本や、研修対象を家庭の知恵に結びつけるなど)
出版不況と言われながらも、発刊される数がそれほど減っていないのは、
出版社が、上記のような人たちに出版を働きかけて、どんどん書籍にしているからなんですね。
そして、話が持ち込まれた側も、悪くない話なわけです。
宣伝になる、ブランディングになる、ヒットすれば印税が入ってくるし、
メディア出演などにつながり儲けになるわけです。
こうやって、どんどん書籍化されていくわけです。
売れるかどうかは別として。
ただ、そういった声がかかる有名人はひと握り。
多くの人は無名ですから声がかかるわけではありません。
声のかからない無名の人たちは自費出版になります。
売れないことが分かり切っているのに、出版社としては利益が手堅い自費出版の道に進むわけです。
でも書店に並んだとしても、新聞広告に掲載されたとしても、ネット販売されたとしても、売れないです。
売れたとしても、儲けが出るほど売れることはないでしょう。
自分で払った分だけでも回収出来たら御の字です。
私が商業出版や、書店への流通をオススメしないのはこのような理由からです。
(もちろん出版の目的によります)
売れないのがほぼわかっているのなら、
そんな勝負する必要ないと思うんです。