文教堂グループホールディングスが事業再生ADRを発表
書店チェーンの文教堂グループホールディングスが6月28日、私的整理の一種である事業再生ADRの利用を申請したのは記憶に新しいところです。
いわゆる「町の本屋さん」は年々減っていますが、文郷土の経営悪化についても「ああ、文教堂もか」というところで、正直言って、驚きというよりも「やはり」といった感じです。
文教堂は2020年に大日本印刷(DNP)を引受先とする第三者割当増資を実施し、DNPの連結子会社となりましたが、今回の発表から感じるに、
結局のところ、経営が改善することはなかったということでしょう。
文教堂だけでない? リアル店舗はどこも苦戦中。
文教堂だけでなく、三省堂や山下書店なども相次いで閉店しています。
そしてブックオフも苦戦中。買取で安くたたかれる、といった悪評が足を引っ張っていることもあり、経営状況が上向くことは困難に思えます。
リアル書店が生き残る道は?
では、リアル書店はこのまま廃れていってしまうのか?
そんなことはなく、コンセプト型の書店はまだまだ元気です。
専門書を集めた書店や、宿泊もできる書店など、
コンセプトを打ち出した書店は「変わり種」ではありますが、
一定のファンをつかむことで存続するはずです。
書籍の良さは、手に取れること。保管できることなどが挙げられます。
いわゆる「アナログ感」ではありますが、
それこそがリアル書店が大切にすべきところであり、電子書籍にない強みです。
そして、電子にないことといえば、実際に訪れたときのワクワク感。
ディスプレイをタッチするのでなく、実際に歩いて目当ての本を探したり、
歩いている中で運命の一冊に出会えるのはリアル書店にしかできないことです。
本の肌触り、重さ、においetc.・・・。
まだまだ書店には頑張ってほしいところです。