「パブ―」が閉店を発表
「だれでも電子書籍を作成・販売できるサービス」として知られていた「パブ―」( http://p.booklog.jp/ )が2019年9月30日をもって閉店することがリリースされたのは、記憶に新しいところです。
http://p.booklog.jp/book/385/page/3600620
閉店に伴い、2019年6月30日(日)をもちまして、新規作品の作成・公開、プロ版(有料プラン)ならびに新規会員登録を停止したものの、
その後、「新規会員登録等に関するサービス継続のお知らせ」がリリースされるなど、混乱は続いているようです。
http://p.booklog.jp/book/385/page/3644258/
サイトパワーに注目すべき
パブ―の閉鎖騒動で改めて明らかになったのは、サイトパワーの重要度です。
パブ―の特徴は、ブログとほぼ同様のインターフェースで簡単に電子書籍の作成・販売ができることでした。(手数料は30%)
操作が簡単なこと、プロ、法人でも利用可能なことからユーザーを増やしていましたが、KDP(=Kindle ダイレクト・パブリッシング。Amazon.comが運営するセルフ出版サービス )の登場などにより、その優位性が薄れていました。
パブ―は操作性こそKDPより優れていると思いますが(KDPは設定に時間がかかります)、
何より大事なのは、電子書籍ストアとしてのパワーがどれほどあったのか、
ということです。
その点で考えると、amazonという巨人に飲み込まれたということができるでしょう。
「知られる」ため に必要なのはサイトパワー
電子書籍を出版する目的は様々ですが、
例えば、ブランディング戦略としての電子出版の場合、
「●部門でランキング1位」「ベストセラー」といった実績が大切になります。
では、どこでランキング1位を取ったのか、どの世界でのベストセラーなのか、
となると、多くの人が知っている世界での実績でないと意味がありません。
「●●で第1位」といったところで、
知らない世界での1位であれば聞き手の理解はイマイチ薄れますが、
知っている世界での実績であれば「スゴイ!」となります。
そのためにも「サイトパワー」は侮れないものです。
そう考えると「Kindle」「楽天kobo」といった
知名度の高いサイトで出版されていることはかなり優位に働きます。
また、出版の目的が「売り上げ」であったとします。
この点でも、どこで売っているか、どこで買えるかが重要です。
そして、そのサイトのユーザーがどれくらいいるのかも見逃せません。
知名度のあるサイトで売っていることで信頼が高まり、
サイトに訪れる人が多ければ、あなたの書籍が目に留まる機会が多くなります。
知名度の低いサイト、ユーザー数の少ないサイトであれば、
いくら名著であったとしても売れる可能性は低くなってしまいます。
まとめ
電子書籍を作ることは手軽になってきました。
では、それをどこで売るか?知ってもらうか?
そのためにはどのサイトを選択するかが重要になります。
「Kindle一択」とは言いませんが、自身にあったサイトを選ぶ必要があります。
これは、あなたがあるモノを売るときに、どの市場を選ぶか、
ということに似ています。
マイナーな場所で売るのか、人通りの多いところで売るのか。
誰に知ってほしいのか。皆が購入しやすい場所はどこなのか。
パブ―の騒動からは、サイト選びの重要性を学ぶことができそうです。