士業・コンサルタントの方が出版を目指すのであれば、まずはニュースレターを作成することをおすすめします。出版への遠回りに見えますが、ニュースレターの発行を続け、出版に向けたネタを書き溜めることは実は効果的な方法です。
出版できるネタをすでに持っている士業・コンサルタントの特徴をおさらい
前回の「本を出す手順と要素」のなかで、すぐに出版できるボリュームをすでに持っている人のパターンについてお話しました。
具体的には、以下のような行動をすでに何年も取り組んでいる方たちです。
- 何年も前から定期的にブログを書いている
- Facebook、TwitterなどのSNSで定期的に発信している
- 各地やオンラインでセミナー、講演などを行っている
- メルマガを発行している
- ニュースレターを発行している
上記のような取り組みを日常的に行っている方は出版に関する自身のリソースをすでに持っている人といえるでしょう。なぜなら、それだけ発信できる内容がすでにあるからです。内容は精査する必要がありますが、これまで発信してきたことをブラッシュアップしつつ書籍用の原稿に書き換えていけば、出版できるだけのボリュームを満たすことは難しくないでしょう。
なお、上記のあげた具体例は、すでに行っている方も多いと思いますが、比較的なじみの薄いものがニュースレターではないでしょうか。
今、士業・コンサルタントの方にオススメなのはニュースレター
しかし私が今、一番オススメしているのは、そのニュースレターです。なぜかと言うと・・・、実はニュースレター、私の周りで発行している経営者さんが増えています。私のお客さんは、自社のクライアントや見込み客に郵送していたり、来社された方にお渡ししたりしていますね。
ニュースレターを発行している経営者の方は、ほかにはないニュースレターのメリットとして、以下のような点が上げられます。
- 他の媒体に比べ手に取ってもらえる
- 一定のボリュームがあり、かつ内容もあるので読んでもらいやすい
- 上記の理由で業界や自社のことを丁寧に伝えられる
- 近況報告もできるので遠方のお客さんとの関係が続く
つまり、紙媒体だから実物として手元に届き、情報量も多いため読み物として適している、ということですね。また、ニュースレターの肝は、一定の情報を定期的に届けるということにあります。そこが、出版との親和性が非常に高いところなのですが、ニュースレターに掲載している内容は、出版のテーマになりやすいものが多いです。
専門・得意分野(テーマ)を持つ士業・コンサルタントの方こそニュースレターを発行すべき
なぜなら、ニュースレターは、あるテーマをもとに発行していることがほとんどだからです。そのため多くの場合、テーマの再設定、文体の再編集などの大手術を行わなくても、ニュースレター ⇒ 出版への流れを比較的容易に構築できるのです。
繰り返しになりますが、ニュースレターの特徴は、「手元に届けられる」ことにあります。ブログなどの場合は、お客様の主体的な行動(アクセス)が必要になりますが、ニュースレターの場合は、確実に届けることができます。その差は大きいと思います。
また、「定期的に」ということもポイントです。ブログなどで定期更新している方もいると思いますが、熱心なファンであれば、更新に合わせてアクセスしてきます。
しかし、そうでない方は定期的にアクセスしないでしょう。一方のニュースレターは定期的に確実に届きますので、一定のスパンで目にしてもらうことができます。
実際に私がニュースレター制作を請け負っているお客様の話では、「Web、スマホ全盛の今だからこそ、原点回帰的なニュースレターが特徴となる」ということでした。これも大きな理由など思います。クライアントが知りたい情報、タイムリーなネタを丁寧に作って届けることは地道ではありますが、続けることでお客様の信頼につながります。結果的に不特定多数の人に発信することになるWebよりも確実で効果的です。
まとめ:強みを持つ士業・コンサルタントは出版の第一歩としてニュースレターを発行するのも効果的
すぐに出版できるほどのネタが貯まっていない士業・コンサルタントの方はまずニュースレターを発行することから始めましょう。ニュースレターはクライアントに定期的に届けることができるツールです。出版を1つの目的とした場合、ニュースレターの発行から始めることは遠回りに感じますが、書籍用のネタを書き溜めるためにも効果的です。